目次
クラウド会計の導入=クレジットカードの活用
クラウド会計を導入すると、ほとんどの方が預金口座とクレジットカードの連携を行うと思います。
この記事ではクレジットカードで経費を精算した場合の仕訳方法を紹介します。
連携したクレジットカードを事業専用としている場合
事業用口座から引き落としの場合
連携したクレジットカードを事業用の決済にのみ利用している場合、クレジットカードの引き落とし口座も事業用の預金口座を指定していると思います。
この場合には、連携したクレジットカードの勘定科目を「未払金」、補助科目をクレジットカードの名前に設定してください。
仕訳としては下記のようになります。
■前提 月末締め/翌月26日払い 10日に得意先と飲み会、31日に携帯代(事業:プライベート=50:50) ■仕訳サンプル 8月10日 (接待交際費) 10,800円 / (未払金) 10,800円 8月31日 (通信費) 2,160円 / (未払金) 4,320円 (事業主貸)2,160円 9月26日 (未払金) 15,120円 / (普通預金) 15,120円
プライベート口座から引き落としの場合
連携したクレジットカードを事業用の決済にのみ利用している場合で、クレジットカードの引き落とし口座をプライベートの預金口座にしている場合、下記のような仕訳になります。
クレジットカードを事業用の決済にのみ利用しているということであれば、資金繰りがわかりやすいように、事業用口座から引き落としをしたほうがよいかと思います。
■前提 月末締め/翌月26日払い 10日に得意先と飲み会、31日に携帯代(事業:プライベート=50:50) ■仕訳サンプル 8月10日 (接待交際費) 10,800円 / (事業主借) 10,800円 8月31日 (通信費) 2,160円 / (事業主借) 4,320円 (事業主貸)2,160円 9月26日 仕訳不要
プライベートと事業の共用のクレジットカードで経費を支払った場合
事業用口座から引き落としの場合
一つのクレジットカードでプライベートと経費の支払いの両方を行っている場合で、事業用口座から引き落としとなっている場合には2通り考えられます。
①クレジットカードの勘定科目を未払金にする方法
ひとつは、クレジットカードの勘定科目を未払金として連携して、クレジットカードの支払額を網羅的に管理する方法です。補助科目をクレジットカード名に設定してください。
もし連携したクレカでプライベートの出費が少ないのであればこちらの方法がよいと思います。また、完全自動仕訳を目指すなら、定期的なプライベートの出費を事業主貸として記録できるこちらの方法ほうがやりやすいかもしれません。
■前提 月末締め/翌月26日払い 8月1日にプライベートの買い物、10日に得意先と飲み会、31日に携帯代(事業:プライベート=50:50) ■仕訳サンプル 8月1日 (事業主貸) 5,400円 / (未払金) 5,400円 8月10日 (接待交際費) 10,800円 / (未払金) 10,800円 8月31日 (通信費) 2,160円 / (未払金) 4,320円 (事業主貸)2,160円 9月26日 (未払金) 20,520円 / (普通預金) 20,520円
②クレジットカードの勘定科目を事業主借にする方法
もう一つは、クレジットカードの勘定科目を事業主借として連携して、クレジットカードで支払ったもののうち、経費になるものだけを取り込む方法です。
クレジットカードの支払額を網羅的に管理する必要がないということであれば、こちらの方法がよいでしょう。
■前提 月末締め/翌月26日払い 8月1日にプライベートの買い物、10日に得意先と飲み会、31日に携帯代(事業:プライベート=50:50) ■仕訳サンプル 8月1日 仕訳不要 8月10日 (接待交際費) 10,800円 / (事業主借) 10,800円 8月31日 (通信費) 2,160円 / (事業主借) 4,320円 (事業主貸)2,160円 9月26日 (事業主貸) 20,520円 / (普通預金) 20,520円
プライベート口座から引き落としの場合
一つのクレジットカードでプライベートと経費の支払いの両方を行っている場合で、プライベート口座から引き落としとなっている場合、仕訳は下記のようになります。
■前提 月末締め/翌月26日払い 8月1日にプライベートの買い物、10日に得意先と飲み会、31日に携帯代(事業:プライベート=50:50) ■仕訳サンプル 8月1日 仕訳不要 8月10日 (接待交際費) 10,800円 / (事業主借) 10,800円 8月31日 (通信費) 2,160円 / (事業主借) 4,320円 (事業主貸)2,160円 9月26日 仕訳不要
クレカも預金も事業専用のものを用意したほうが帳簿は楽
おすすめは、事業専用のクレジットカードを用意して、事業用預金口座から引き落としにする一番最初に紹介したパターンです。
クレジットカードも預金口座も事業専用のものを用意すると、資金の流れが単純化され帳簿もシンプルになり、作成に時間もかかりません。
事業口座とプライベート口座とのやり取りは極力減らし、 定期的に事業用口座からプライベート口座にまとめた金額を移すと、生活費の予算管理もできます。
正確性と効率性のためにも、資金の流れが単純化させシンプルな帳簿を作成しましょう。
【当事務所のサービスのご紹介】
・税務顧問サービス
フリーランスの方や小規模事業者向けに、決算料ゼロの税務顧問サービスを提供しています。
当事務所の顧問契約プランは、下記のような方を想定しております。
- クラウド会計を導入し、経理を自動化して時間と手間を軽減したいと思っている方
- クラウドサービスなどITに興味があり、積極活用したい方
- 電話に重きを置かない方(メールとチャットが好きな方)
・個別相談サービス(固定額)
90分1コマのミーティングで行う固定額のコンサルティングサービスです。これから起業する場合や確定申告でわからない点がある場合など、比較的平易な内容についてコンサルティングいたします。
・個別相談サービス(事前見積もり、タイムチャージ)
M&A、組織再編、事業承継、相続対策などに関する単発のご相談についてはタイムチャージベースでお引き受けいたします。相談の内容について概要をお聞きして、着手前にお見積りをいたします。