【フリーランス】フリーランスの時間単価の考え方

【フリーランス】フリーランスの時間単価の考え方

フリーランスは自分の知識・経験を時間で計算して売る

フリーランスにとって最も重要なのは、初期投資額や毎月の支出額ではなく、売上、つまり自分の値段設定です。

フリーランスは労働力が自分しかないため、初期投資や固定費が小さいことが利点です。無駄遣いしなければ費用のことを考えないで済む一方で、売上の金額設定を間違えると最初から息詰まる可能性が高くなるでしょう。(当たり前のことですが)

また、フリーランスの仕事は、基本的に、単価×時間数で値段が決まるものと思います。そのため、売上額は、単価によって左右されることになります。

以上のことから、フリーランスの単価設定は非常に重要です。

相場は関係ない?時間単価の考え方

業界の時間単価に標準的な相場がある場合でも、実はそれは個人には関係ありません。

標準的な相場が、スキルや経験年数、キャリアにしたがって細かく決まっているのであれば、参考にするのもよいと思います。

しかしながら、たいていの場合、相場は単純な平均であり、そのまま採用すべき金額であるとはとうてい思えません。

そのため、ひとまず相場は忘れて、必要な金額を積み上げる方法で、時間単価がいくら以上必要なのかを考えてみましょう。

①まず、最終手取りで月にいくらほしいのか
最初に、あなたが手元にいくらほしいのかを考えるべきです。経費や税金やらすべて忘れて、いくら必要ですか?
自宅の家賃やローン、食費、教育費、遊興費、貯金、今後の事業資金など、いくら必要か考えてください。
②月間で経費がいくらかかるのか
事業上の経費がいくらかかるか計算してください。毎月変動するものについては、最大でかかる金額をイメージしてください。
・事務所家賃(あれば。コワーキングスペース代なども)
・通信費(携帯代、インターネットプロバイダ代)
・旅費交通費
・接待交通費(得意先や同業先との飲み会・食費会費、中元・歳暮代)
・会議費(打合せのお茶代、喫茶店代)
・新聞図書費(専門書代、業界紙代)
・研修費
・消耗品費(文房具代、周辺機器代)
・諸会費(業界団体会費、経営者クラブ代など)
・雑費
③以上の金額を合計し、0.7くらいで割り返す
所得税・住民税や社会保険料は所得の金額に応じて課されます。ここでは、税金と社会保険料が税引き前所得の30%程度と考えて、手取り額を1-30%=70%で割り返すこととします(大分ざっくりな計算です)。
①と②の合計額を0.7で割り返して求めた数値が、月間売上目標となります。
①+②=70万円であれば、70万円÷0.7=100万円が月間売上目標となります
④月間売り上げ目標を想定稼働時間数で割る
③で求めた金額が月間売上目標となりますが、時間単価に落とし込むために時間数で割ります。
毎月フル稼働で仕事があると限りませんので、これを加味して金額を設定する必要があります。
⑤計算された時間単価を顧客目線でチェック
自らの顧客層に時間単価を提示して納得感があるかどうかを確認します。
標準的な相場から低ければ、想定している経費が低すぎるか、稼働時間が多すぎるのだと思います。逆に、標準的な相場から高ければ、経費が高すぎるか、稼働時間が多すぎるのだと思います。
特に、稼働時間の設定は非常に重要ですので、よくよくシミュレーションしてみてください。

自分の単価が周りより高いと感じるとき

あなたが設定した時間単価が高い場合、何も工夫がなければ、低い単価の同業者に仕事が流れてしまうかもしれません。

しかしながら、逆に考えれば、高単価を維持できれば、予算を出せないお客さんとは付き合わないでよくなるかもしれません。

たとえば、予算が厳しい顧客との付き合いが増えると、仕事が終わってから土壇場で支払いを渋られたり、何の理由もないのに値引き要求をされたりする可能性が高くなります。そのような顧客と付き合っていくのは、通常よりも手間や時間がかかりますし、精神的にも追い詰められます。

たとえ、お客さんからの要求が厳しいものであっても、高単価で受注していれば、「結構もらってるし仕方ないよね」と納得することもできるのではないでしょうか。

やるべきことは普通のこと

しかし、単に高いだけでは、仕事が来るはずもありません。そこで、時間単価が高い理由をきちんと顧客に納得してもらう必要があります。たとえば、他の同業者にはない特殊なスキルを持っていること、実績が豊富であること、万が一工程が伸びてもよいようにスケジュールを余裕を見て確保していることなど、理由を説明することです。

「なんだ普通のことしか書いてないじゃないか」と思われるでしょうが、もちろん普通のことです。商売をする際に、このような普通のことをせずに、値下げをするしかない同業者と競争をするのが異常なのではないでしょうか。

値下げをする同業者と戦えば、生活のために稼働時間を増加させる必要があります。稼働時間を増加させれば休みが減りますし、一つの仕事にかけられる時間が減りますし、下手すればさらに安値で下請けに出す必要すら出てきます。

値下げをしてよい場面というのは、たとえば、業務を標準化することでかけられる時間数を減らせるときです。すなわち、売上=時間単価×時間数のうち、時間単価を小さくするのではなく、時間数を小さくするということです。

単価を下げたくなければ、請ける仕事は可能な限り自分だけの専門で

競争相手がいない土俵で戦うことが一番簡単ですし、価格競争が起きません。

そこで、せっかくフリーランスなのですから、自分の専門中の専門で勝負するのが最も効率的です。そして、その専門中の専門がニッチであれば、あなたの価値は相対的に上昇します。

たとえば、大企業にしか知見のないような仕事を個人で対応できるだとか、複数のスキルの組み合わせが必須である仕事を個人で対応できるとか、そういったものです。

もし、現在そういった「専門」がないのであれば、需要はあるがニッチである仕事をリサーチし、スキルを身に着けて、これから専門家になるしかありません。

そう簡単にはできないことではありますが、これからずっと低単価で仕事をするほうが現実味がないと思います。どんな商売だって、世間の需要を注意深く観察しながら、新しいことに挑戦し続ける必要があるわけで、フリーランスも例外ではないでしょう。

売上を維持するために

売上を維持するには、自分のスキルを磨き続けるしかありません。フリーランスという言葉は格好いいですが、結局自分の時間を売り、自分の腕で飯を食っていく商売でしかありません。顧客からスキルが落ちたと感じられれば終わりです。

一生スキルを磨くことはできないと感じるのであれば、自分の商売のポジションを変えることが必要ですし、従業員を雇ったり外注に出したりする必要も出てくると思います。

売上を考えることは今後の事業計画を考えることだと思いますので、単価の設定と一緒に、今後どのように事業を遂行していきたいのか考えてみてください。

もし相談相手が欲しければ、個別相談にいらしてください。


【当事務所のサービスのご紹介】

税務顧問サービス
フリーランスの方や小規模事業者向けに、決算料ゼロの税務顧問サービスを提供しています。
当事務所の顧問契約プランは、下記のような方を想定しております。

  1. クラウド会計を導入し、経理を自動化して時間と手間を軽減したいと思っている方
  2. クラウドサービスなどITに興味があり、積極活用したい方
  3. 電話に重きを置かない方(メールとチャットが好きな方)

個別相談サービス(固定額)
90分1コマのミーティングで行う固定額のコンサルティングサービスです。これから起業する場合や確定申告でわからない点がある場合など、比較的平易な内容についてコンサルティングいたします。

個別相談サービス(事前見積もり、タイムチャージ)
M&A、組織再編、事業承継、相続対策などに関する単発のご相談についてはタイムチャージベースでお引き受けいたします。相談の内容について概要をお聞きして、着手前にお見積りをいたします。