電子申告をすると2020年から 青色申告特別控除を10万円アップできるように
電子申告義務化の流れ
国税庁は電子申告による申告を推進しており、ついに2020年4月以降は大法人に対してe-taxによる電子申告を義務化するに至りました。
個人所得税の確定申告においても、電子申告を推進するために税制改正が行われています。2020年分以降の所得税確定申告において、電子申告や電子帳簿保存を行う納税者には控除額を10万円増額する措置が取られます。
青色申告特別控除関係の税制改正の内容
個人所得税にかかる税制改正の内容は、下記のように三段構えととなっており少し複雑です。
- 基礎控除が38万円→48万円 に増額
- ただし、合計所得金額が2400万円超から基礎控除は逓減し、2500万円超でゼロ円になる。⇒高所得者に増税
- 青色特別控除が65万円→55万円に減額
- 下記のいずれかの要件を満たす場合、青色特別控除+10万円
- 期限内に所得税の確定申告書、貸借対照表及び損益計算書等を、e-taxにより電子申告すること
- 仕訳帳及び総勘定元帳について、税務署長の承認を受けて電磁的記録による備付け及び保存を行うこと
以上のように、2020年からは基礎控除が48万円、青色申告特別控除が最大65万円となります。したがって、従来、最大で103万円の控除だったところ、最大で113万円の控除を受けることができることになります。
まとめると、2020年以降の個人所得税の青色申告については下記図のようになります。
電子申告の開始手続
2020年からの青色特別控除10万円上乗せに備えて、電子申告の開始届を行い、e-Taxで確定申告を行う準備を行いましょう。
まず、電子申告の開始届を提出します。e-TaxのWebサイト上で手続が完結し、すぐに利用者識別番号(ID)が発行されます。下記ページにて手続方法を紹介しています。
青色申告承認申請手続
事業所得で確定申告を行う方で、青色申告を行っていない方は、この際に会計ソフトを導入して複式簿記にして、青色申告の税務メリットを享受してはいかがでしょうか。
青色申告の税メリットや、青色申告承認申請書については下記の記事にてご紹介しています。
クラウド会計・電子申告・ダイレクト納付のセットで確定申告を効率化しよう
経理や確定申告に手間をかけず、効率化するためには、クラウド会計・電子申告・ダイレクト納付(振替納税)を導入することが第一歩です。
この際、青色申告と電子申告に挑戦してみてください。
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